VOD(ビデオ・オン・デマンド)にもいろいろな種類があります。
定額制見放題やペイ・パー・ビュー(PPV)という言葉を聞いたことはないでしょうか。
これらは単純に言えばVODサービスの課金方法です。
月額料金が定額で見放題の定額制見放題サービス、コンテンツ1本ずつにお金を支払うペイ・パー・ビュー(PPV)。そしてこれ加えてVODには無料のサービスもあります。
ここではVODの種類について紹介します。定額制の見放題サービスやPPV方式のサービス、そして無料のサービス。それぞれどんなサービスでどのような特徴があるのか、そしてその他いろいろな種類のVODサービスについて併せて紹介します。
言葉の意味とどんな特徴を持つサービスかを知っておけば、あなたに合うVODサービスが見えてくるはずです。気になるところ、分からないところだけもチェックしてみてください。
定額制で見放題なVODサービスとは
VODサービスには月額料金が定額で、動画が見放題となる動画配信サービスがあります。CMでよく見るAmazonプライムビデオやNetflixはこれです。
見れる動画の本数に制限がなく、同じ動画を何度見てもいい。つまらないと思ったらすぐに見るのを止めて次の動画を見ても料金は変わらない。支払う金額は毎月定額、量を気にすること無く好きなだけ楽しむことができるサービスです。
ただし逆に動画を1本も見ない月であっても月額料金は同じだけかかります。見る量ではなく、サービスを利用する期間に料金がかかるのが定額制の動画配信サービスです。
一般的に月額料金は500円~2,000円程度。特徴として旧作を中心としたラインナップになっており、新作や人気作は見放題の対象外となっています。
Check!!
- 月額料金が定額(年払いの場合も)
- 視聴した量ではなく期間でお金がかかる
- ラインナップされているコンテンツが見放題
定期的にラインナップは変更される - 旧作が中心
新作や人気作は見放題対象外の場合が多い - Amazonプライムビデオ、Netflix、U-NEXT、dTV、Huluなど
見たい動画をその都度課金するPPVとは
定額制で見放題とは逆に、見たいものにだけにお金を払うというのがPPV方式。
PPVとはペイ・パー・ビュー(pay-per-view / 略称:PPV)のことでコンテンツを1本見るごとにお金をその都度支払うという方式の動画配信サービスです。
作品にもよりますが、1本辺りの金額は500円前後。※参考額。作品・配信サービスによって価格は違います。
見た量に応じて支払うので、たくさん見れば上限なく料金はかかりますし、動画を見ないのであればお金はかかりません。
見た分だけ支払うと聞くと効率が良さそうですが、量を見ようと思うと定額制サービスよりどうしても割高になります。
その反面、定額制で見放題のVODでは見ることができない新作や人気作であっても、PPV方式であれば見ることができるのでうまく定額制とPPVとで使い分けるのが大切です。一般的には旧作は見放題、新作・人気作はPPVという使い分けがオススメでしょう。
ただ、定額制のサービスでもPPV方式を併用しているサービスもあります。例えばAmazonプライムビデオやU-NEXTなど、メジャーなサービスはほとんど定額制とPPVの併用サービスといえます。
Check!!
- コンテンツごとに料金を支払い
- 新作や人気作もラインナップ
- Amazonプライムビデオ、U-NEXT、dTVなど
VODにおけるレンタルと購入
PPV方式には「購入」と「レンタル」の2つの種類があります。
「購入」すると利用しているサービス上であれば、期間に制限なく何度でも見れるようになります。「レンタル」すると利用しているサービス上で、期間の制限付きで何度でも見れるようになります。
つまり「購入」と「レンタル」の違いは見ることができる期間に制限があるか無制限かということ。
ちなみに、これらは「利用しているサービス」だけのことであり、Amazonプライムビデオで購入したものをU-NEXTで見るなんてことはできません。これがDVDやBlu-rayを購入することとの違いです。
Check!!
- 購入:期間の指定なくそのサービス内で何回も見れる
- レンタル:そのサービス内で所定の期間内であれば何度でも見れる
無料のVODサービス
無料で視聴できるVODサービスもあります。
無料なのにどうやってサービスが継続できているのか。それはこれらのサービスが利用者から料金を取らない代わりに、広告主から広告料をもらっているから。
そのため利用者は無料で動画を視聴する代わりにCMを見ることになります。動画の前後や最中にCMが流れるのが一般的。テレビと同じですね。
世の中、完全に無料なサービスなどありません。
代表的なサービスとしてTVerがあります。無料で楽しめるいいサービスです。
ただし、見逃し配信が主となっており見れるコンテンツの量が少ないのが難点。見たい動画を見るというよりは、テレビで見逃したから見る、たまたま配信しているから見るという使い方になります。
Check!!
- 無料で見れる
- 広告がコンテンツ視聴中の合間に流れる
- テレビの見逃し配信が主なコンテンツ
- 配信作品が限られる
- TVerなど
配信スケジュールが決まっているVODサービス
テレビのように配信スケージュールが決まっている動画配信サービスもあります。abemaTVなどがこれです。
好きなときに好きなものを…とはいきませんが、生配信など今だから見たいというものに強いです。
例えばスポーツのライブ配信、ニュースなど時事ネタを扱う生放送、将棋や囲碁の対局の生配信などがあります。コアなファンが確実にいて、録画じゃなく生で見たいという人に提供しています。もちろん生配信だけでなく、アーカイブを公開しあとで見放題になるケースも多いです。
PPVと併用のAbema、プレミアム会員やチャンネルや有料チャンネルと併用しているニコ生、スポーツをライブ配信するDAZNといったようサービスが代表的です。
Check!!
- 配信日時が決まっていて番組表に沿って配信
- ライブとアーカイブ配信が併用されていることも
- Abema TV、DAZNなど
ジャンルが特化とオールラウンドなVOD
VODサービスは取り扱う動画のジャンルもいろいろです。
AmazonプライムビデオやNetflixなどの有名サービスは、映画やドラマ、アニメに音楽などオールラウンドなラインナップを用意しています。
それに対し、DAZNはスポーツコンテンツを、dアニメストアではアニメ、Disney+ではディズニー公式動画を、といったようにジャンルを特化しているサービスもあります。
ジャンルを特化しているVODは他では見れないコンテンツを扱ったり独自性のあるサービスになっています。
多ジャンルを扱うサービスもいいですが、特化サービスもたまにはチェックしてみると楽しいです。
DAZN
こんなサービス
- Standardプラン、月額4,200円(税込)
年間プラン27,000円(税込)年間プラン月々払い月額2,600円(税込) - スポーツに特化したVODサービス
- 130以上のスポーツコンテンツが年間10,000試合以上見放題
dアニメストア
こんなサービス
- 月額550円(税込)
- アニメに特化したVODサービス
- 配信作品数5,700作品以上が見放題
Disney+
こんなサービス
- スタンダードプラン月額990円(税込)
※Apple App Storeは1,000円(税込) - ディズニー公式動画を中心としたVODサービス
- 他では見放題になっていない動画もラインナップ
VODの種類まとめ
- 定額制のVOD
月額料金が固定でコンテンツ見放題 - PPV(ペイ・パー・ビュー)のVOD
1本見るごとにお金を支払う - 無料のVOD
ユーザーは無料ながら広告がコンテンツの前後もしくは最中にある - 配信スケージュールがあるVOD
生配信に強い、スポーツや時事系ニュースなど - ジャンル特化とオールラウンド
VODにはジャンル特化のものと全般扱うものがある
ここではVODの種類について紹介しました。
ただ、現在のVODサービスはここで紹介したものを組み合わせているサービスがほとんどです。
Amazonプライムビデオは定額制ではあるものの、それと併せてPPV方式で新作・人気作も配信しています。無料で使えるYouTubeでもPPV方式で映画の配信をしていたりもします。
これらのいろいろなVODをユーザーが使いこなせるようになるのが大切です。
無料で見れるものは無料のサービスを。そして旧作は定額制で新作はPPV。時間に余裕があるときは定額制で、時間に余裕がなければPPVや無料のものを利用。
そのときあなたがどういう状況で何を求めているかに応じて使い分けましょう。
本ページの情報は2024年6月時点のものです。最新のサービス内容は各サービスの公式サイトにてご確認ください。